3-2.学校にやってきたマオイスト ビラジ(16歳)
僕の名前はビラジ・バッタです。5年前から路上で生活しています。家にはたびたびマオイストが来ていました。警察や国軍兵も来ました。両親と僕は彼らが怖かったので、村から町にやって来ました。

ある日のことです。僕は両親と一緒に木を切りに森へ行きました。木に登っていると、迷彩服を着て武器を持ったマオイストが来て、僕に木から下りるように言いました。僕は恐ろしくなって、すぐ従いました。下りてきた僕に言いました。「もう君は大きくなった。俺たちと一緒に行こう」と。彼らは僕の両親とも話しました。両親も怖くて断ることができず、承諾するしかありませんでした。「この話を村の誰にも言ってはならない。口外したら刑罰が下り、殺されるぞ」、と脅されました。翌日迎えに来ると言って、彼らはそこを去りました。

翌日学校へ行きました。前日の事件を友達と先生に話しました。丁度その時、他の生徒を連れて行くためにマオイストが学校に来ていました。彼らは僕にも「さあ、一緒に行こう」と言いました。先生は僕をこっそり呼んで、「マオイストには『明日行きます』と返事しなさい」と言いました。僕はその通りにしました。マオイストが他の生徒と話をしている間に、先生が僕を逃がしてくれたので、無事家に帰ることができました。僕はとても怖かったです。両親にすべて話した後、僕たち一家はそこから少し離れた父方の叔母の家に行きました。両親はそこに住むことにしましたが、僕は恐ろしくてそこに住む気がしませんでした。そこで僕はバスの運転手をしている知り合いに会いに行き、両親には言わずに彼のバスに乗りました。その夜はバスの中で眠りました。翌朝4時にはカトマンズに着きました。

まずラリトプルの母方の伯母の家に行きました。ラガンケル方面に行ったとき、テンプーの運転手や車掌と知り合うようになりました。その後、テンプーの車掌として働くようになり、路上で寝るようになったので、伯母の家にも行かなくなりました。

村の生活は楽しかったです。学校にも行けました。友達とも遊びました。母のごはんはいつもおいしかったです。でも、今ここでの生活はとても大変です。運転手になりたいですが、どうしたらなれるでしょうか。僕はラガンケルの路上で生活してきましたが、3ヶ月前から『僕らの家』で暮らしています。