ここには常時約30~40人が暮らしています。8歳から26歳までの男の子[i]が暮らしていますが、18歳未満が大半です。生活上の規則はありますが、それぞれ自分のペースで生活しています。朝6時には朝食を用意していますが、中には遅くまで寝ている子もいます。子どもたちの多くは朝食後プラスチックなど資源ごみを探しに出かけ、昼食を食べに戻ってきます。それを売った後は、からだを洗い、テレビを見たり、ギターを弾いて歌ったり、またボードゲームをして遊びます。夕食後、午後6時から夜中までの間、彼らは再び朝と同じように仕事に出かけます。彼らが戻るのは深夜です。

薬物中毒にかかっている子も少なくありません。彼らは靴を修理する接着剤をシンナー代わりにしたり、他の薬物を吸引しています。これはストリート・チルドレンの大きな問題の一つです。『僕らの家』でも、多くの子どもたちが常習していて、注意してもやめさせることができません。

これだけのサービスと設備があっても出ていく子はいます。彼らを止めることはできません。自分の意志でやって来て、そして自分の意志で出て行くのです。それでも、多くの子どもたちにとって、『僕らの家』は自分の家のような存在です。子どもたちの大半はここに来た後は他の場所へ行こうとしません。彼らはここで居心地良く暮らしているのです。友だちをつくり、語り合いながら楽しんで暮らしています。

[i] 女子のストリート・チルドレンもいるが、施設の利用は男子のみに限定している。